「生なる水の道」に佇む、天然の水飲み場。
スペイン北西部・サンティアゴ巡礼路に設置された新たな水飲み場が、長距離ハイカーから好評を得ているとともに、プラスチックの消費削減に大きく貢献していると話題に。
「LIFE WATER WAY」と呼ばれるこのプロジェクト。現在28ヵ所ある「マイクロ供給ポイント」には、特別な浄化システムが使用された伝統的な泉が設置されており、巡礼者は再利用可能なボトルを使って確実に安全な水を飲むことができる。
© LifeWeterWay/Google map
LIFE WATER WAYには18の自治体に加えて、水と健康に関する専門家が参加しており、持続可能でコスト効率の高い噴水処理システムが考案。これにより、天然の湧水から毎年100m3 (自動車のガレージ1台分に相当)の飲料水を回収できるという!
毎年大勢の巡礼者で賑わう巡礼路では、水分補給をペットボトルの水から天然の湧水に変えるだけでどれだけのプラスチック削減効果が生まれるか……想像するだけでも大きな環境貢献になりそうな予感。なんと、実際はこれまでに100万本以上の使い捨ての500mlボトルが節約され、約12トンのプラスチック残留物と、約841トンのCO2排出を防止することができたとプロジェクトチームはいう。
2023年6月をもって「LIFE WATER WAY」は終了したものの、それを記念して公共の水飲み場を促進するためのグッドプラクティスガイドを作成。同プロジェクトは天然資源の回復に大きく貢献できるため、今後も世界中の国々から関心を集められていくだろう。
公式サイトからは、マップの情報だけでなく環境に配慮された限定ヴィンテージボトルも販売されているため、気になる方はぜひチェックを。
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