ヨーロッパ発!子どもの野菜嫌いを科学的に解決する「お助けプレート」
日々、子どもとの野菜戦争を繰り広げるパパママを救うべく、ヨーロッパ最大級の野菜加工会社「HAK」の主導で「The Helping Plate(お助けプレート)」が考案された。
同社は“子どもたちに、無理なく、より多くの野菜を食べてもらうこと”を目指して、「Wageningen University & Research(ヴァーヘニンゲン大学)」の食行動に関する研究結果を、プレートに落とし込むことに焦点を当てた。
科学的な知見は、デザインにどう活きているのだろうか?5つの工夫をご紹介しよう。
1つ目は、子どもが親の振る舞いを見て学ぶ「ミラーリング」を活かした、シンプルなデザインだ。
子ども用の皿にありがちな、鮮やかで飾りのついたプラスチック製のものではなく、親が使っているような陶器製に仕上げることで、親の食事習慣を真似しやすいのだという。
2つ目は「デルブーフ錯視」を使ったサイズ設定。
従来の子ども用皿よりも大きくすることで、同量の野菜を盛り付けても少量に見える。そうすると、食事がすぐに終わると脳が錯覚し、食べるハードルが下がるのだ。
この"野菜を多く見せない"効果は、3つ目の工夫である、プレート中央の凹み加工にも関連している。
4つ目は、その凹みを手前に配置したこと。
自分の近くで出された食べ物は、無意識に食べてしまうことを活かして、親が子どもの一番近くに置けるように設計されている。
そして5つ目は、白い背景が食品をおいしそうに見せることを踏まえた、奥から手前へと白さを濃くするカラーリングだ。
オランダ、ベルギー、ドイツ、オーストリアでの発売後、すぐに売り切れて好評を博しているこのプレート。世界規模での展開が待ち遠しい。
『Credits』
Client: HAK
Design: Waarmakers Studio
Concept and creative execution: DDB Unlimited
Research: Wageningen University & Research
Plate production: Royal Goedewaagen