学校では教えてくれないデジタルスキルは……「メタバース教室」で学べ!
あなたは「メタバース」と聞いて何を思い浮かべるだろう。ゲームやエンターテインメントの世界?あるいは、SF映画のような近未来?
今年11月から開始したデジタルスキル学習サービス「ネクストでじたるスキルらぼ」では、ついにメタバースを教育の舞台に持ち込む。小学高学年から大学生までを対象とした、未来を担う世代への挑戦が始まろうとしている!
5つの分野で「創る」楽しさを体験
「株式会社ビートバップ」が手がける「ネクストでじたるスキルらぼ」の特徴は、ゲーム制作や3DCG、メタバース制作、生成AIアプリ制作、WEBサイトデザインという、これからの時代において必須ともいえるデジタルスキルを、メタバース空間を通じて一括して学べるという点にある。
同社はこの学習サービスについて「学ぶだけではなく、つくることにこだわった学習プログラム」と表現。各コースでは、実際にゲームや3DCG映像、WEBサイトなどを制作する過程を通して、実践的なスキルを習得しながら「創る」楽しさを実感できるよう設計されている。
たとえば大人気ゲーム『Fortnite(フォートナイト)』専用のゲームエンジンUEFNを使って、プログラム言語Verseを使った高度なゲームのつくり方を学んだり、統合型3DCGソフト「Blender(ブレンダー)」やメタバースプラットフォーム「Spatial」を使って、メタバースのつくり方を学んだり。
また、リアルな教室を再現したメタバース空間で授業を行う点も、大きな特徴だ。オンラインでありながらも、まるでそこにいるかのような臨場感で、他の受講生と交流しながら学習を進められる。参加可能人数は最大500名。資料やビデオの投影、画面共有、チャット機能など、円滑なコミュニケーションを促進するための機能も充実しているという。
近年、教育分野におけるテクノロジー活用(EdTech)は、世界中で注目を集めている。「メタバース×教育」は、場所や時間の制約を超えた学習機会の提供、没入感の高い学習体験の実現など、従来の教育モデルを大きく変革する可能性を秘めていると言えるだろう。
「好き」を「スキル」に!
未来を創造する学び
世界的にデジタル人材の需要が高まるなか、日本では深刻な人材不足が叫ばれている。同社は「優秀なデジタルアーティスト人材を世界に排出するためには、若い世代への教育が必要だが、残念ながら今の日本の教育はデジタルアーティスト人材の育成には全く対応できていない」と、現状を危惧。
「ネクストでじたるスキルらぼ」は、そんな従来の教育システムでは対応が難しい実践的なスキル習得の場を提供することで、日本が抱えるデジタル人材不足という課題解決への糸口となる可能性を秘めている。
同サービスは、2024年度から一部の中学校、高校、大学への導入が決定しており、2025年度には30校への導入を目標としている。「メタバース教室」という、デジタルネイティブ世代にとってより自然で魅力的な学習環境を提供することで、今後日本の教育現場に、新たな風を吹き込んでいくことだろう。
👀GenZ's Eye👀
デジタルネイティブ世代にとっての自然な学習環境は、従来型教育に慣れた世代は違和感をもつ可能性もあり、教育に対する価値観の分断が生じかねない。
現代では学校で学ぶ必要性を感じない人がいるのは当然だが、学校教育にはコミュニケーションをはじめとする重要な要素があることを忘れてはならないのではないだろうか。