アメリカの競泳代表選考会。選手の緊張をほぐす「30匹のセラピー犬」が話題に
まもなく開幕を迎えるリオデジャネイロ五輪。競技によっては、それぞれの国の中で、出場枠をめぐる「代表選手選考会」が開催。4年間継続してきた努力の成果がたったひとつの大会で問われるとあって、選手が受けるプレッシャーの凄まじさは想像に難くありません。
この状況で最大のパフォーマンスを発揮するためのカギはただひとつ。「いかにリラックスして、自然体で本番に臨めるか」でしょう。
リラックス方法は
選手によってさまざま
もちろんアスリートにとっては、そんなことは百も承知。だからこそ、それぞれが自身にとってベストと考える方法で、試合直前の不安を抑えようとします。
例えば、ある選手は試合直前までお気に入りの音楽を聴き続ける。手の平にあるリラックスのツボを押す、意識的に口角を上げるという選手もいれば、ひたすら良いイメージを描き続ける選手もいるはずです。
そして、「犬を抱っこする」なんて人も。
ピリピリの会場に
セラピー犬が登場!
先日、ネブラスカ州オマハにて実施された、アメリカの競泳代表選手選考会。トップスイマーたちがすべてを賭けて臨んだ舞台は、さぞ熱気に包まれたことでしょう。でも、そんなピリピリとした雰囲気に似つかわしくないキュートな犬が登場し、大きな話題となりました。
実は彼ら、選手たちの心理的サポートを行なうセラピー犬。アメリカの非営利団体であるDomesti-PUPSが、ナーバスになっている選手に平常心を取り戻してもらおうと、30匹派遣したのだそう。
与えられた使命は
とにかく癒すこと
もちろん、やるからには本気。「Vocativ」によると、4匹で1チームを構成し、3時間毎のシフト制を導入。選手と一緒に遊ぶことで不安を取り除き、本来持っている実力を最大限発揮させることにコミットしたのだとか。
しかも、それぞれがセキュリティカードを身につけるほどの徹底ぶり。“スタッフ”としての自覚を感じますね。
「過去最高の泳ぎができた」
「みんながナーバスになっていたけど、とてもリラックスできたよ」と選手の評判は上々。中には、過去最高の泳ぎができたというスイマーも。
病院や介護の現場におけるセラピー犬の活躍事例は数あれど、このような真剣勝負の場にまで進出していたとは……。もしかしたら東京五輪では、チームスタッフとしてセラピー犬を帯同させることがワールドスタンダードになっていたり?