ADHDとは?がわかる、4分間の短編アニメが話題
ADHDは、気が散りやすかったり、じっとしていられなかったり、考える前に思わず行動してしまったりする「注意欠陥多動性障害」とも呼ばれる学習障害のひとつです。
しかし知能には問題がなく、その能力を自分の興味のある方向に向けることで、成功を収める人もいます。有名なところでは、スティーブ・ジョブズもADHDだったのではないか、と言われています。
親が悪い・本人が悪い
と誤解されがち
その原因はまだよくわかっていませんが、今のところこうした障害を持った人たちは、脳がバランスよく機能していないものと考えられています。近年は随分理解も広がってきましたが、いまだに本人が悪いとか、親の育て方が間違っている、などと誤った理解をしている人がいるのも現実です。
この短編アニメーションは、そんなADHDをもっと理解してもらうために、自身もADHDの傾向があるというスウェーデンの監督、Erik Rosenlundさんが自分の体験をもとに作りあげたもの。その特徴が、わかりやすく描かれています。
文章を読むのが大変
ADHDの人は、注意力を維持することが難しく、長い文章を読むのが苦手な傾向があります。どこを読んでいるのかわからなくなってしまったり、内容をまとめながら読むのが大変、という人が多いようです。
衝動的に
「なんでも」やってしまう
何かを粘土で作っているのかと思いきや、食堂のカフェテリアの食べ物でした、なんてことも。ADHDの特徴のひとつに「衝動性」があります。こうしたい、と思ったことをそのまま実行してしまうのです。
学校の授業にも
集中できず...
授業に集中できず、ついパラパラマンガを描き始めてしまったり。なんとなく、Erik監督の子供時代が偲ばれますね。学習障害といっても、知能に問題はないのですが、気の散りやすさが影響して学校での成績はあまり良くないことも。
花に夢中になっていたら
バスが行っちゃった
バスを待っている間に、花を見つけて花輪を作っていたら、ついつい夢中になってしまって、バスが行ってしまいました。「気が散りやすい」というのは欠点でもありますが、人が気がつかないようなことに気がつく、という意味では長所でもあるのです。
うまくいかないことばかり。
でも、本人だって苦しいんです
雨が降ってきたからお父さんに電話。ところが急に電話が鳴ったため、水溜りの中にぼちゃり。何もかもうまくいかず、とうとう泣き出してしまいます。
誤解されることの多いADHDですが、本人もとても苦しんでいるのです。うまく暮らしていくためには、周囲のサポートが必要になります。自分に自信を持って安心できるよう、愛情たっぷりに接することが大切なのだということを、この動画が教えてくれます。