地球上で「もっとも足の多い生物」が発見される

ラテン語で“1000本の足”に由来する「Millipede」と呼ばれる、多足の節足動物、ヤスデ。実際に足が1000本もあるわけではないのはムカデ(漢字で「百足」)と同じ。これまで発見されたもので最多のヤスデの足の数は750本だった。

が、正真正銘、1000本の足をもつ“大モノ”の出現に、世界の昆虫好きがザワついたのが昨年12月中旬のこと。

西オーストラリアの鉱山地帯の地下60メートルの地点で発見されたのは、1000本をはるかに凌ぐ330の環節と、1306本の足を持つヤスデだった。

ユーミリペス・ペルセフォネ(Eumillipes persephone)と名付けられたソイツの体長は95ミリと決して特大サイズではない。実際、糸のような見た目だったそう。けれど、1体ではこれが世界最多となる足の数。

研究調査を指揮したバージニア工科大学の昆虫学者Paul Marek氏によれば、この淡いクリーム色のヤスデには目がなく、ドリルビット状の頭からは巨大な触角が突き出ており、これらはすべて地中で生活している証拠だという。

ともあれ、名実ともに「ユーミリペス(=真の千本足)」のヤスデの発見で、多足生物レコード更新となったわけだが、そもそもヤスデは地球上で約1万3000がすでに確認されている種。

とくれば……上にはきっと上がいるに違いない。王座防衛もなかなか難しそうだ。

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