愛する人の「遺灰」でつくるマグカップ

身近な人の死は、避けては通れない出来事。誰しもに平等に訪れるとはいえ、気持ちを切り替えるのはなかなか難しいものです。しかし、このアイデアでそうしたショックをほんの少しでも軽減できるかもしれません。

「死の認識」が新たなものに?

クロニクル社が提供するのは、遺灰をもとにして陶器をつくるサービス。愛する故人が、マグカップやボトル、お椀など日常的に使用するものへと生まれ変わります。「もっと一緒に居たかった…」という気持ちを、形を変えて叶えてくれるというわけ。

例えばこちらはボトル。

こちらはお茶碗。薄めの翡翠色が印象的です。

注文すると専用の灰採取キットが送付され、そこに100グラム程度の遺灰をおさめて返送すれば制作開始。1〜2ヶ月程度で完成し、製品が届けられる仕組みです。

クロニクル社の創始者Justin Croweは、設立の経緯についてこうコメント。

「物語のあるモノを生み出すことこそが、私の情熱の源。故人がまだ生きていた頃の記憶をずっと留めておくために、このプロジェクトを始めたのです」

先に旅立ってしまった故人にとっては、おそらく忘れられてしまうことがもっとも辛いはず。遺灰でできたマグカップやお椀を使って、毎朝コーヒーを飲んだり夕食を食べたり──。そんな機会があれば家族の中でも自然と話題になり、日常的に思いを馳せることにもつながるのではないでしょうか。

Licensed material used with permission by Chronicle Cremation Designs
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。