「冬の祭典」に迫る、新型コロナ以外の「危機」
何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。
それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。
アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?
「さっぽろ雪まつり」の第1回が開催
例年、国内外から200万人にも及ぶ来場者が訪れる「さっぽろ雪まつり」。
カナダで開催されている「ケベック・ウィンター・カーニバル」、そして中国の「ハルビン氷祭り」と並んで“世界三大雪まつり”のひとつに数えられる、日本が誇る雪と氷の祭典は、一昨年(2021年)と昨年(2022年)、新型コロナウイルスの影響によりオンラインでの開催に。
が、YouTubeや各種SNSを活用したスタイルは、なかなか現地に足を運ぶことのできない日本中、そして世界中の人にとって大いに喜ばれ、結果、大盛況となりました。
今日2月18日は、今年で73回を数える「さっぽろ雪まつり」の第1回が開催された日です。
今や観光のためだけでなく、雪像を作る“参加者”として世界中から多くの人が訪れ、5t(トン)トラック6000台分にも相当する膨大な量によって200基を超える雪像が展示される盛大な催しですが、1950年に開催された第1回で作られた像の数は、なんと......わずか6基。
しかも、現在では有名企業や自衛隊などのバックアップにより、巨大な重機を用いて作られる巨大な雪像ですが、当時、その制作を手がけたのは、地元の高校生と中学生たちだったといいます。
ときを経て、日本の冬の風物詩となった「さっぽろ雪まつり」ですが、新型コロナの影響だけでなく、近年、じつはもうひとつ大きな問題を抱えているといいます。
それが、地球温暖化による積雪量の減少や雪像の倒壊などです。
北の大地・北海道でも気温の上昇は無視できるものではなく、関係者やファンの頭を悩ませているのだとか。
テクノロジーの進化などによって、雪と氷の祭典は新たな魅力に溢れたものになりました。しかし、それはすべて自然の恵みあってのもの。
地元・北海道の有志や関係者、ファンの努力だけでは、この事態を回避することはできません。日本が誇る真冬の祭典、そして文化を、後世に残すためにも、みなで力を合わせる必要があるのです。