グラス1杯分のワインが毎月届く。試飲感覚で楽しめる、定期便サービス「VINEBOX」
よほどのワイン好きでなくたって、なんとなくでもワインの良し悪しの判断基準が、自分のなかにあるもの。けれど、それを見つけるための代償として、ジャケ買いしたり、勧められるがままに、多くのワインボトルを開けてきたはず。中には、口に合わずに…なんてものもあったのでは?
ここに紹介するワインの定期便サービスは、なんとグラス1杯分から。「テイスティング感覚で利用できる」と評判を呼んでいる。
グラス1杯100ml分
毎月3本届くミニボトル
味はもちろん、産地の異なるワインを毎月楽しめる「定期購入サービス」は、ワイン好きの間ではすでに周知のサービス。認定ソムリエたちが厳選したワインとはいえ、送られてくるのはボトル1本(750ml)単位で、これが数本というのが基本スタイルだろう。
ところが、新たな会員制定期サービス「VINEBOX」は、わずか100mlをボトル詰めした極少量タイプ。これが3本セットになったお楽しみボックスで、毎月自宅に届くというもの。量にしてわずかグラス1杯分。このサービス最大の魅力だ。
というのも、いくらプロのソムリエが厳選した味といえど、自分の口に合わなければ意味がない。もしも、そんなワインが届いてしまったら…。「あの有名ソムリエのセレクトだから」とか「この価格なら仕方なし」、と都合よく解釈してガマンする?ボトル1本は意外に量がある。
中小規模のワイナリーから隠れた“個性”を見つけ出す
まるでフラスコのような専用ボトルは、それぞれ100ml入り。アメリカで特許取得済みの製法で瓶詰めされたワインが、産地から直送される。このままでも3年間は保存が可能だそう。ソムリエとワイン業界の専門家がタッグを組み、世界中の中小規模のワイナリーから、品質のいい個性的なワインを毎月セレクト。ここに、並々ならぬこだわりと自信が伺える。
たとえば、世界100カ所以上のワイナリーでコンサルタントを請け負うミシェル・ロラン氏を招いてから、飛躍的な品質向上を遂げた「シャトー・キルヴァン 2008」。ゴールデンイエローの美しい「ドメーヌ・グロゼ 2011」。シャトーやドメーヌの大小に関わらず、独自ルートを開拓した個性あふれるセレクトが身上だ。
テイスティング感覚で自分のお気に入りを見つける楽しみ
まだスタートしたばかりのサービスゆえか、初期の数カ月間はフランス、イタリア、スペインからの直送ワインが中心。今後、契約ワイナリーをヨーロッパ各地へと広げていく予定だという。
ところで、「VIBEBOX」はワイン通よりもどちらかといえばワイン初心者の人に向けてこのサービスを展開したい狙いがある。というのも、グラス1杯分という小分けにしたのは、それぞれのワインの良さを知ってもらうための、いわばテイスティング用というわけだ。そこでお気に入りの一杯を見つけ出し、ケースでボトルを注文してもらう、というのが真の狙い。けれど、これこそがワイン通の“失敗しないオーダー法”でもある。
そのため、アプリと連動してボックス内のワインの説明やワイナリーの情報を提供。わずか1杯分だが、より詳しくワインに触れるサービスを提供し、自分が試飲したワインのログも残せるようになっている。バラエティ豊かなワインに触れることで、興味もググッと広がるはずだ。
まずは、グラスで1杯。お気に入りを見つけたら、ボトルを注文してワインパーティーで友人を招いたり、友人にプレゼントしたり。少量飲み比べサイズ、意外に使い勝手が良さそうだ。
ちなみに価格は1ヶ月35ドル(約4,000円)、年間購買の場合は月額が30ドル(約3,400円)とお得になる。いづれも会員登録が必須。残念ながら、現在のところアメリカ13州のみでのサービスだが、日本でのサービス開始を期待せずにはいられない。