アスリートと難民の生活を比較した、たった30秒の動画が心に響く。
去る9月、2024年の夏季オリンピックの開催地にパリが正式に選ばれました。おそらく多くのフランス国民が喜んでいたことでしょう。だけど、ある人権団体は動画を作成することで、違う反応を示しました。
生きていることが「勝利」
「2024年、アスリートは勝つために走る」
というテロップが出て、
だんだんとズームアウトしていきます。
そこには、極度の疲労を感じられる女性の姿。
そして、
「毎日、難民は生きるために走ってる」
というメッセージがあらわれます。
これを手がけたのは、フランスを拠点に北アフリカなどでも活躍する人権団体「La Cimade」と広告制作会社「Josiane agency」。前者は、毎年、数万人の難民の生活を補助をしているそう。ある時には、約200人の難民を助けるために、2つの大きなシェルターを建設し、住む場所を提供したようです。
だけど、ときには、難民の死を目の当たりにすることもあった。だからこそ、「Living is Winning(生きていることが勝利)」という名のキャンペーンを開始。他にも2つの動画が作成されていますが、どれも30秒とは思えないほどのパワフルな想いが感じ取れます。
難民の存在に
注意を傾けて欲しい
しばしば、オリンピックの開催に際して、膨れ上がる予算やそれに対する税金の使い道が、問題とされます。毎日、難民と関わる「La Cimade」には、莫大な資金があるのならば、少しでも難民の存在に注目して、支援に役立ててほしい、というメッセージがあるのでしょう。