心が疲れて涙がでるとき、あなたに伝えたい「とっておきの国」がある
ここ最近、終電ギリギリで家に帰る生活が続いている。仕事はやりがいもあるし楽しい。……楽しいはずなのに、飲みに行く元気もない自分にすこし、涙が出た。
こういう時はきっと、“誰かに必要とされる自分”を優先しすぎて、バランスが崩れてしまっている。
大切なのは、とことん自分の好きなように過ごす時間をつくってあげること。
週末が来たらぐっすり寝て、『自分で自分を甘やかすためだけの計画』を立てよう。
“心のチャージ”に
最適な場所は、カナダ🇨🇦
旅行先や、移住先として人気が高いこの国は、日本人にはかなり馴染みやすい場所。物価もあまり変わらないし、清潔さや気遣いの感度も似ているから、はじめてでも緊張はすぐにほぐれるはず。
観光地としてよく知られているのは、バンクーバーやトロントの大都市。けれど今回フォーカスしたのは、アルバータ州とイエローナイフ。
この2つの場所は、視界いっぱいに広がる自然と、今まで体験したことのない感動で、くたびれた心を癒してくれる。例えば、こんなふうに。
「考えること」を手放して、
広大な自然に身をゆだねる
ユネスコの世界遺産に登録されている、『カナディアン・ロッキー山脈自然公園群』は、写真でもうっとりしてしまう。
忙しない話し声、電車の音、触れ続けていたノイズから切り離されて、のびのびと空を飛び交う鳥の鳴き声や、髪を揺らす風の音だけに支配される。
共存している生き物や、自然の音だけが流れる空間に身を置くことは、思っている以上に難しいもの。目の前に広がる景色を、ただただ胸がいっぱいになるほど「美しい」と感じることで、心はやわらかく、開放的になっていく。
「一度はこの目で見たい」と、バケットリスト入りされることも多いオーロラ。カナダのイエローナイフは、「オーロラオーバル」という地球を上から見るとドーナツ状になっている北緯60度付近に位置していること、冬の天気が安定していることが合わさって、遭遇できる確率は世界トップクラス。
イエローナイフは、『オーロラこたつ』を世界で唯一体験できる場所でもある。日本の冬よりはるかに寒さが厳しいけれど、顔だけ外に出して、体はポカポカの状態で眺められるみたい(笑)。
ここでしか体験し得ない非日常は、心に新しい風を吹かせてくれるに違いない。「世界って広いんだなぁ」なんて聞き慣れた言葉だけれど、実感したときに得られるものはきっと、多いよね。
「美味しい × 嬉しい」のかけ算で、
お腹も心も満腹に
カナダで最も有名な牛肉のひとつ、『アルバータ牛』は、アルバータ州で古くから愛され続けてきた名産品。土壌に恵まれたこの土地の草と水で育てられているから、とってもやわらかくて、焼いてもジューシーなのが特徴。
豪快に、分厚いステーキとして食べるのが定番。オーブンでじっくり火を通して、肉汁を閉じ込めたローストビーフもいいけれど、ここは地元の人たちと同じように、思い切り味わえるビーフステーキを。「自分、毎日仕事お疲れさま!」と心の中で褒めたたえながら、ビールと一緒に味わおう。
「なんて素晴らしい街なんだ」って、心も一緒に満たされるはず。
イエローナイフを訪れたら、欠かせないのが『極北料理』。バッファロー、カリブー(トナカイ)、マスコックス(ジャコウ牛)、極北イワナを使った料理が有名で、寒さに耐える体力をつけるため、古くから伝わる大切な“地元メシ”。
オーロラを見に行く前に極北料理をがっつり食べて、心と体を整えよう。「クラムチャウダーも絶品!」という声も多いから、テイクアウトしてオーロラの観測地に持って行ってみてほしい。
オーロラの下で食べる、クラムチャウダー。……想像するだけで、格別。
「またおいで」の優しい言葉は、
心の余白をつくるお土産
アルバータ州の二大都市である、カルガリーやエドモントンは、街を通る電車の数も多く、街並みも都会的。アクティビティや買い物できる場所も多くて、元気が湧いてくる活気のある雰囲気。
一方、バンフは徒歩で周れるくらいに小さな街で、流れる時間もゆったりしているからこそ、一息ついて休憩したい時にはぴったりだ。おみやげ屋さんやパン屋さんが、ちょこちょこ連なる街の様子が可愛らしいし、すぐ近くにエメラルドグリーンの湖。見晴らしのいい高台から、街を一望することもできるから、カメラ片手に散歩するのが楽しい。
遊ぶところは都会のように多くないけれど、だからこそ、この地で暮らしている人たちや、同じように旅しに来た人たちとの、心の距離が近くなるはず。「さようなら」より「また来るね」って、言える場所ができたら、こんなに嬉しいご褒美はないよね。
冒頭でさらっと紹介してしまいましたが、カナディアンロッキーには見所がたくさん!大自然の絶景やアクティビティ、癒しまで、全てを網羅した「3日間モデルプラン」を考えてみました。
さらに、オーロラを撮り続けて約20年の写真家・田中雅美さんが納めた「3つの特別なオーロラ」も下記の記事で紹介しています。
Top photo: ©︎Travel Alberta