今後、バッテリー要らずの電子機器が増えるかもしれない
私たちの身近なスマートフォンやゲーム機など、様々な電子機器に搭載されているバッテリー。
現在、世界中のテクノロジー会社は、そのバッテリーの寿命を延ばすためにはどうすればいいのか、日々研究を行っているが、ノースウェスタン大学の助教授ジョサイヤ・ヘスター氏は「そもそも、その問いが間違っている」と考えている。
バッテリーはどんなに寿命が伸びても、いつか終わりがあるもの。
つまり、バッテリーの寿命を伸ばすのでなく、どうすればバッテリーなしで電子機器が作動するのかにフォーカスすべきであるというのだ。
そこで、ノースウエスタン大学とデルフト工科大学の研究者らは、バッテリーなしで作動する電子機器の研究を行っている。
去年には、太陽光発電とボタンを押した時の圧力発電がエネルギー源となる“バッテリー不要のゲームボーイ”を発明したことでも話題になっていた。
© NorthwesternU/YouTube
そして同研究チームらはこの度、バッテリー要らずの更なる民主化を進めるため、誰もが独自のバッテリーフリーデバイスを構築できるようにする新たなプラットフォーム「BFree」を発表。
「BFree Shield」と呼ばれる独自のハードウェアとプログラミング言語Pythonの基礎理解さえあれば、初心者でも身近なハードウェアを永遠の寿命を持つバッテリーフリー端末に変えることができるらしい。
同技術は、未来の電子端末になりうるとも考えてられているほか、宇宙探索などにも応用できる可能性があるとのことだ。
電子機器の性能が大きく進化しても、バッテリーが劣化すれば、それだけで私たちは端末を捨ててしまい、事実、電子ゴミは大きな環境問題になっている。
もしこの技術が広く普及すれば、よりサステイナブルな社会に近づくのは間違い無いだろう。
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