新たな電源、それは「汗」!

有害な化石燃料による発電を避けるべく、様々な研究が進められる昨今。

地熱、風力、水力、太陽光……その成果は色々あるけど、どれも実生活に導入するのはなかなかハードルの高いもの。

ところが、先日シンガポール南洋理工大学(NTU)が発表した研究結果は革新的。超小型ですぐに身に付けることができ、しかも特別な装置などを必要としないのだ。

そしてその電源は、なんと人間の「汗」

© NTUsg/YouTube

NTUが開発したのは、汗を電気に変換する新型のバッテリー。

銀を含んだ繊維がプリントされた小型のバッテリーは、腕時計やブレスレットなどに装着することで人の肌と密着。

その状態で汗をかくと、銀が汗に含まれるイオンによって固まり、化学反応を起こして電気を生むのだそう。

この小さな電流が充電となり、「装置入らずの発電機」として機能するのだ。

実験では、バッテリーを身に付けた被験者がサイクリングをすることで発汗し、センサーが計測したデータをスマホに転送できる程度の電力を生むことに成功。電圧にして4.2V、出力としては3.9mWに相当するものだそう。

スマホの充電には6Wほど必要と言われており、まだまだ遠い道のりだが、それでも革新的なアイデアであることは間違いない。加えて、この新型バッテリーには重金属や有害な化学物質なども含まれていないため、人にも地球にも優しいんだとか。

効率が上がり、いずれウェアラブルデバイスに搭載されれば、充電器なしで付けているだけで充電される……という時代がくるかも。

今後の研究成果に期待したい。

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