ペンギンが「世界記録」を樹立!環境保護の大切さが分かるストーリー
オーストラリアで、1つの世界記録が樹立された。
それも、ペンギンたちによって——。
場所は、フィリップ島の南西部にあるサマーランド半島。ここは、日没になると「リトルペンギン」という世界一小さなペンギンが巣に戻ってくる。
多くのペンギンがヨチヨチ歩きで巣を目指す様子から、ついた名前は「ペンギンパレード」。この島の名物として人気だ。
© novapbs/Twitter
じつは、世界記録というのはこのペンギンの数。1日になんと5,219羽ものリトルペンギンが"パレードに参加"した。
本当なら、繁殖期にあたる11〜12月に多く現れる傾向がある。しかし、今は真逆の時期。"不利"な状況で世界記録を打ち立てたわけだ。
なんでも、環境回復への取り組みが功を奏している証拠だとか。
サマーランド半島は1920年代から宅地開発が進み、ペンギンは住む場所を奪われてきた。この状況を改善するため、ビクトリア州政府は土地を買い戻しつつ「フィリップ島自然公園」として保護区に指定。
その後もボランティアなどが懸命に環境回復に取り組み、今では巣の数は4,000以上、ペンギンの数は約40,000羽にまで回復した。
世界最小のペンギンが樹立した世界一の記録。その背景には、動物と人間が共生するストーリーがあった。
© Phillip Island Nature Parks/YouTube
Top image: © berm_teerawat/Shutterstock.com