イギリスの動物保護団体が「ネコのための不動産会社」をオープン
ネズミのための遊園地、ハムスターのための一軒家、と動物のための施設を今までも紹介してきたけれど、今回はひとあじ違う。4月の3日間限定ではあるが、世界初「ネコのための不動産会社」が、実際にロンドンにオープンしたのだ。
猫だって、住む場所は
自分で選びたいんです。
位置するのは、IT企業が集結し始めている「Tech City」。野良猫が1番居なそうな土地柄ということは、割とリッチな人たちを対象にしているのだろう。中にいるスタッフも、キリッと爽やかに決めている。
「ようこそ、Estate Agent For Catsへ!」
開店と同時に入って来てくれた、最初のお客様はなんとラグドール。ふわふわの長い毛と青い目が特徴的で、高級感があふれている。
「なかなかイイわね、このお家」
「ありがとうございます!こちらの物件はサイズ感もぴったりですし、何より大きめの窓が開放感を出してくれているので〜……」
「僕の城見つけた!」
「ここじゃちょっと狭いわね……」
「ママ、お家決まった〜!?」
「そうねぇ、この家に決めようかしら」
「タージマハルも良かったけど、もう少し庶民的なのはないの?」
「あっ、お客様!爪とぎはおやめください…!」
予想以上に続々と来るお客さんに、ひとりでバタバタと忙しそう。出品している家も、デザイナー、ジャーナリスト、学生など、建築家がそれぞれ違うためバラエティに富んでいて、迷ってしまうのも仕方がないだろう。
気に入った?
買取はオークション方式で
「お客様、聞いてらっしゃいますか?必ずこの期間までに、飼い主様との交渉をお願いしますね?」
せっかく来店してもらったけれど、残念ながらすぐに購入して持ち帰ることはできない。まずはそのお気に入り具合を存分にアピールして、決められた期間のうちに、飼い主に入札を頼むという仕組みだ。
「猫の居場所」に、
もっと目を向けて欲しい
この前代未聞の企画を実行したのは、イギリスの動物保護団体Blue Cross。彼らは毎年、数千匹もの猫を保護していると言う。プロモーションの動画や写真に使われているのも、実際に彼らが保護している猫たち。
彼らの人生や住むところに、もっと目を向けて欲しいという想いから「不動産」を選んだのだ。