このビール缶に「プルタブが2つ」付けられた理由とは……?

「液体7:3泡」、ビールの黄金比と言われるヤツだ。

そもそもうまいビールになぜ泡が必要かというと、適度な厚みのある泡の層がビールを空気に触れさせないフタの代わりになってくれて、香りや風味、炭酸ガスを逃しにくくするからだそう。

ただ、家庭用はほとんどが缶ビールなため、自宅で黄金比を再現するのはなかなかに難しい。

缶ビールの泡が発生する原理は開封したときの缶内圧力の急激な低下と、注ぐときの缶と液体の間で生じる摩擦によるものなどで、コントロールが難しいからだ。

そこに目をつけたデザイン会社「nendo」。この度、プルタブを2個つけたビール缶「foam-can」を開発した。

© nendo_official / YouTube

写真左のプルタブを開けるとフタが少しだけ開き、注ぐとたくさんの泡ができる

缶ビールはフタを少しだけ開けると開口部に圧力が集中し、ビールがフタに接する面積も増えて泡ができやすくなるという原理がそうさせるのだ。

続けて、2つ目のプルタブを開けるとフタが全開に。グラスに注いだ泡が落ち着くのを少し待ってから残りのビールを注ぎ切れば、簡単に7:3を再現することができる

同じ一杯でも、泡の質でその味は大きく異なる。この缶が世のスタンダードとなれば、お家でもっとおいしいビールが楽しめるようになるかもしれない。

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