アインシュタインが予言していた「重力波」が米国で観測される
日本時間の2016年2月12日、米国にある観測装置「LIGO」の調査チームが「重力波」を直接観測することに成功しました。アルバート・アインシュタインによる「一般相対性理論」の発表から100年。本人でさえ観測できるようになるとは思っていなかった微細な変化を、ついに検出した歴史的快挙となります。
「時空の歪み」を観測!
研究チーム責任者デイヴィッド・ライツェ氏の説明によれば、観測されたのは、直径50kmサイズあるふたつのブラックホールが、13億年前に衝突したときに生まれた重力の波。「一般相対性理論」が正しいことを証明する新たな証拠が現れたという事実も合わせて、世界中の注目が集まっています。
「CNN」には、コロンビア大学の物理学者マーカ氏のこんなコメントが。
「わたし達は理論の欠点を探すのが仕事です。見つけだす方法は、テストを重ねること。ですが、恐ろしいことにアインシュタインの理論には、いまだに欠点が見られません」
彼の説明によれば、今回の発見はこれまで「聞く」ことしかできなかった宇宙の変化を、「目にする」ことができるようになったと言える大きな進化だそう。これによって、ブラックホール誕生の瞬間など、理論上でしか存在を確認できなかったものが捉えられるようになるとも期待されています。