ビールからできた「グラノーラバー」は、見つけたら即買いレベル
食べられるビールがある──。こう言い切るには若干語弊がありますが、ビール醸造過程において、使用済みの穀物を再利用してつくる食品がありました。おいしいクラフトビールの副産物で、こちらもおいしそうなグラノーラバーに仕上がってます。
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“Eat Beer(ビールを食べよう)”をスローガンに、サンフランシスコのスタートアップ企業Regrainedが開発したのが、この2種類のグラノーラバー。もちろん、アルコールは入っていません。
では、風味づけや香りづけでもないのに、どこにビールが使われているかといえば、そのグラノーラの部分になんです。
ビールとしてはお役御免も
栄養価たっぷりの副産物
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一般的なビールの製造において、用いられるのは主に4種の原料。水、麦芽、ホップ、ここに副原料として米やコーン、スターチなど。意外とシンプルです。
で、これを醸造していく過程では、たくさんの穀物が使われます。たとえば麦芽に含まれる酵素の働きででんぷん質が糖分になり、発酵してアルコールに変わる性質がある。そのため、ビールづくりにおいて欠かせません。この麦芽の大半は大麦からとれるもの。
ところが、大麦を始めとする大量の穀物も麦芽を使ってしまえば、あとは「不要なもの」として廃棄されていくのが、今の米ビール業界の現状だとなげくビール愛好家がふたり。Regrainedの共同創設者、JordanとDanです。
都市型ブルワリーに
循環型のエコシステムを
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ビール製造時に原料となる穀物類は、使用された後、副産物として製造工場の近隣の農家に配られる、循環型の仕組みがアメリカにはあるんだそう。ところが、近年のクラフトビールブームも手伝って、多くの都市醸造家が増えたことで、こうしたエコシステムが機能しなくなっていることを危惧するふたり。
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もとは畑や家畜の肥料にもなるほど、使用後の穀物にはまだ栄養分が豊富に残っている。それをみすみす廃棄してはモッタイナイ…。そこに着目したことがグラノーラバーづくりのはじまりでした。
Regrainedいわく、このビールの副産物はアーモンドのように高たんぱく質で、食物繊維はオートミールの約3倍。また糖分の大部分は、すでにビールへと出てしまっているためほぼゼロ。なるほど、これが体に悪いわけがない。しかも、材料費は圧倒的に安く抑えることもできる。
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と、こんなワケで発売が始まったRegrainedのグラノーラバー。お味はチョコレートコーヒーと、ハニーアーモンドの2種類。副産物の穀物にキヌアのパフを加え、オーガニックハニーでコーティングしたもの。
サンフランシスコのベイエリアにあるマーケットを中心に販売展開しているそう。価格は12パック入りが24.99ドル(約2,940円)というから、1本あたり約230円ちょっと。ビール好きの友人へのお土産にもいいかもね。