【海のオルガン】波の力を利用して、音色を奏でるクロアチアの海岸

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写真は、アドリア海に面したクロアチアの古都ザダル。海に突き出した恰好の旧市街は、古代ローマ遺跡が点在する、情緒ある観光地として有名だ。
その市街地を抜けた先に広がる海岸では、ある不思議な現象が起こる。まるで、海が“鳴き声”をあげているかのような音色がどこからともなく聞こえ、和音をつくり出しているのだ。

風と波を活かした創作楽器

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動画の中でも終始なり渡る、宇宙空間を連想させるような音色。その正体がこちら。
海へと続く階段状の防波堤には、小さな溝が等間隔に開いており、中へと風が送られる仕組み。その風が入った階段下には35本ものポリエチレン製パイプが埋め込まれている。この穴に入る海水の水圧でパイプ内の空気が押し出されることを利用した、いわば創作楽器だ。しかも、その長さおよそ70メートル。

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赤枠で囲った、この小さな穴の一つひとつから音色が出て、和音を奏でている。

自然が奏でる
“平和の音色”

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“海のオルガン(Sea Organ)”の愛称で親しまれているこの建造物は、建築家のニコラ・バシッチ氏が制作したもの。
1991年から95年まで続いたユーゴスラビアからの分離独立、民族対立をめぐる紛争において、戦火はザダルの街を襲った。この街で生まれ育った同氏は「荒廃した街にもう一度平和を取り戻したい」と、無償で“海のオルガン”設計に挑んだそう。地元建築家の情熱を「BBC」はインタビューとともに紹介している。

紛争の傷跡残る殺風景な海岸は、風と波が奏でる音色で再び人々をこの地へと向かわせている。

 Reference:BBC
Licensed material used with permission by Jukin Media

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