時計の概念をくつがえす「泡」

デザイナーの寺山氏は ”この作品を見ると、ほとんどの人が「正確かどうか」を気にします。なんだか不思議な感じがします。”と言っています。

砂時計 「泡」

ビジュアルはまるで砂時計。でも中に入っているのは特殊なシャボン液。そんな製品。

え、「時計」というからには、これで3分とか5分とか、計れるんじゃないの?って私も最初は思いました。でも、「これ、はたして正確なのか」そう思った時点で、負けだったのか。なんて思わせる製品なんです、これ。

とりあえず、
音声はオンでお楽しみください。

「ポコポコ、ゴポ…」まるで水中にいるかのような不思議な音と、泡と連動して踊る繊細な光に癒された方も多いのでは。実はこの時計、正確な時間を計ることはできないんだそう。

でもじゃあただの置物かというとそうじゃなく、製作者の意図は深かった。

現代人には
「不確かな時間」こそ必要だ。

砂時計 「泡」

今や貴重な技術となった砂時計を作っている「吹きガラス」職人による手作りの為、数秒の場合もあれば、数分間続くこともあります。正確な時間を測るのは他の沢山のモノ達に任せながら、時間を「楽しむ」ための新しい道具、それが泡時計。

これを眺めながら、いろいろなことを時間を気にせずに考えてみては。

砂時計 「泡」

なるほど、これを見ている間だけでも時間に追われるのをやめて、逆に時間を捕まえて眺めよう。そんな気がしてくる。これは時間を見つめ直すための時計なんだ。

そういえば最近は遊びも仕事もいろいろなこと、全部「今日のタスク」だと思ってる気がする。「24時間のうちにいかにそれをこなすか」が、日々だと思ってる節がある。

砂時計 「泡」

でもそうじゃなくって、もっと曖昧に時間を流してみてもいいのかも。

時は金なりって言うけれど、使い方は全部自分の自由なんだから。

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