闘病中の子どもたちが、「ジェットコースター」を体験した!(動画あり)
今日のエンターテインメント分野に、浸透した感のあるバーチャルリアリティ(VR)。その革新的な技術を活かし、小児病院の子どもたちに“リアル”を体験させた動画がこちらです。
病院の外に出たくても出れない彼らに、仮想現実はどんな外の景色を見せてくれたのでしょうか?
VRで初めて知る
ジェットコースターの疾走感
ミシガン州「C.S.モット・チルドレンズ病院」の子どもたちが、この日初めてVRヘッドセット「オキュラスリフト」を用いたバーチャルリアリティの世界を体験しました。
最新のオキュラスリフトは、視野角が110度と非常に広く、3D映像が頭の動きに表示が追従するヘッドマウントディスプレイのこと。すでにゲーム業界はVRに対応したゲームへと舵を切り、より現実的なかたちでのVR展開が進んでいます。
では、まずは上の写真の子どもが初体験のヘッドセットを装着したところ、その反応から見てみましょう。
「Oh, my gosh! Ahhhhh.... Oh, my goooosh!!Wahhhhhh!(ああ、神さま!うぁあああ!)」
「I'm on top of the world!(最っ高〜の気分だよ!)」
少年の眼前に広がっていたのは、ジェットコースター最前席からの視界。興奮と絶叫から、笑いが止まらなくなるのも無理はありませんよね。
こちらの子は、あまりの迫力にアームレストを握る手に力が入り、思わずのけぞってしまいました。
「You wanna stop?(どうする、止めるかい?)」
「No!(…ダメ!)」
目元こそオキュラスリフトに隠れ分かりませんが、白い歯がこぼれ、彼らが楽しんでいることは一目瞭然ですよね。
病気と闘う子どもたち
外の世界を知る手段
現在、オキュラス社では、ガイドラインとしてこのデバイスの使用制限を14歳以上と設けています。発達期にある子どもたちの、目の成長に悪影響を及ぼす可能性があるからだそう。没入感あるVRの世界に浸りっぱなしでは、もちろん目にも健康にも良くはないでしょう。
それでも、仮想現実にどっぷりハマり、VRゲームに没頭するという従来の使用方法だけじゃない。そのことを、この動画は示しているのかもしれません。VR業界のトレンドを紹介する「Upload」は、小児病院だからこそ「適切な使用法で子どもたちに提供することができるはず」だ、とオキュラスリフト導入を推奨するコメントを紹介しています。
病と闘う子どもたちが、外の世界を知りその場にいる気分に浸れる。オキュラスリフトがその手段のひとつになり得るのかもしれませんね。