「雑木」だって価値がある──。いま、買うなら地域材家具だ

国土の約7割が森林という日本。

伐採など森林資源の確保・保全に対するアラートの声もあがる一方で、木材としての価値が見いだせない資源が意外と多いことをご存知ですか?

「雑木」に新価値をクリエイティブ

©土井木工株式会社

かつては定期的に人の手が入り、薪や炭の生産に循環利用されていた里山の樹々も、近年は薪や炭の需要が減り、放置される里山林が多くなっている。また、街路樹も成長しすぎた木は根が道路にまでおよび“根上がり”してしまい、転倒の恐れや倒木の危険性さえある。

そんな、里山の木々や街路樹の多くは「雑木」と呼ばれている状況だ。

“雑”の字が示すように、あまり木材として評価されておらず、「雑木なんて質が悪くて使えない」とされてしまうのだとか。

この価値観を変えるべく、家具や内装材として「雑木」の新しい価値を創出しようと試みた家具の展示会が、6月18日(木)まで、西新宿にある国産木材の魅力発信拠点「MOCTION」で展開されている。

展示会に並ぶのは、オフィスや公共施設、商業施設向けにデザインされたミーティングチェアや、ヒノキの葉っぱを染料とし帆布に染めたスツールとコンパクトソファなど。

©土井木工株式会社
©土井木工株式会社

異素材と組み合わせることで限られた地域の木材を有効活用したり、木の枝や皮など、本来であれば廃棄していまう部分も草木染めの染料として利用するなど、どれもサステイナブルなつくりの家具。こうしてプロダクトとして落とし込まれた姿を見れば、とても“雑”とは呼べないのではないだろうか。

©土井木工株式会社

森林の循環利用から
「やさしい家具」

さて、家具を手がけるのは、「人と素材にやさしい家具づくり」を理念とする広島県メーカー「土井木工株式会社」。同社は2018年より、森林の循環利用にフォーカスした商品開発を手がけ、独自のネットワークにより丸太の製材~乾燥~加工まで一貫して制作sひている。

里山林や街路樹を素材から見直し、循環利用に着目することで誕生にいたった今回のプロダクト。展示会でのお披露目のあと、夏頃より販売予定だそう。「土井木工株式会社」の取り組みについては以下の動画で詳しく。

© 土井木工 地域材活用について / YouTube

【展示会場】「国産木材の魅力発信拠点 MOCTION」
【住所】東京都新宿区西新宿3-7-1 新宿パークタワー5F
【展示期間】2024年6月18日(火)まで
【営業時間】10:30~18:30 (休館日:祝日除く水曜日)

Top image: © 土井木工株式会社
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