コレが日本の技術!世界が賞賛した「九谷焼」の色付け(動画あり)

石川県を代表する伝統工芸、九谷焼。明歴元年(1655年)より作られてきたこの磁器は、一点一点丁寧に描かれた華やかな色絵が特徴です。「九谷は絵付けが命」と言われる独特の色彩美は世界からも高く評価されています。

この動画は、能美市で135年以上の歴史を持つ「上出長右衛門窯」の職人の絵付け作業を映したもの。繊細な手仕事に、思わず息をするのも忘れてしまうほど。

“九谷は絵付けが命”
磁器に命が吹き込まれる

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1879年(明治12年)に創業した「上出長右衛門窯」は、素地つくりと上絵付けが分業される工場が増えているなかで、上出長右衛門窯では創業以来、土をこねて器をつくり、絵を施し、焼成するまでを一貫して行っています。

筆一本、
繊細で美しい絵柄

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上出長右衛門窯の意匠は、磁器の歴史の中で重要なスタイルを確立した中国明代の染付「祥瑞(しょんずい)」や、南京赤絵に大きな影響を受けたと言われています。ここからは、職人による繊細な“手しごと”をご覧頂きましょう。このえんじ色の釉薬(うわぐすり)が、最後焼きあがるとどんな色に変わると思いますか?

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ラインから釉薬がはみ出さない熟練の技術にうっとり。

筆先に乗った釉薬の水滴を慎重に皿の上に落とし、それを筆で誘導しながら、隅までしっかりと絵付けをしていることが分かります。

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こうして、絵付けを施された皿を、1,300度の高温で焼いていきます。

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こちらが焼き上がりの皿。群青がくっきりと映えるきれいな色に仕上がります。

イマドキおしゃれな意匠
革新的な九谷焼も

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こうした伝統と格式の九谷焼だけでなく、上出長右衛門窯では、新たな試みにも積極的。たとえば、スペイン人デザイナーハイメ・アジョン氏デザインによるコラボ湯のみ「Jaime Hayon ☓ KUTANI CHOEMON」など、現代の生活空間にすっと溶け込みやすいデザインや絵付けで、九谷焼の世界観を広げています。詳しくはこちらから。

Licensed material used with permission by 上出長右衛門窯

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。