本当につらいとき、子どもの頃みたいに「ぬいぐるみ」に話しかけてみませんか?

小さい頃、とても大切にしていたぬいぐるみ。ときには話しかけ、そのおかげで落ち着いたり、励まされたという人も多いのではないでしょうか。じつは「ぬいぐるみ」は、心理学的にもとても大事な役割を果たしているんです。

この動画は、そんな「ぬいぐるみ」を使ってもっと自分に優しくしよう、というメッセージが込められています。

子どもにとっては
頼れる「相談相手」

Credit:The School Of Life

子どもは12歳くらいまで、柔らかくて気持ちのいいぬいぐるみと、まるで親友のような関係を築くことがあります。一緒に寝たり、話したり、泣いたり。他の人には言えないようなことも、ぬいぐるみにだけは相談することもあるのです。

子どもにとっては、ぬいぐるみも立派な「人格」を持っています。大抵ぬいぐるみはとても大人な人格に設定されていて、物事の良い面に目を向けるように教えてくれます。でもよく考えてみると、これはすべて子どもが自ら作り出した世界。つまり、子どもの心の中にはちゃんと「大人」の部分があり、ぬいぐるみを通じてそれらの感情が引き出されてくるのです。

不安を埋めてくれる
「移行対象」

Credit:The School Of Life

ドナルド・ウィニコットという精神科医は、1960年代の論文で、毎晩ウサギのぬいぐるみと話す男の子について書いています。その男の子は「うさちゃんが僕のことを一番わかってくれる」と言っていたそうです。

ウィニコットは、こうした存在を「移行対象」と名付けました。これは、ぬいぐるみや毛布のような、子どもが愛着を示す対象のことです。小さな子どもはまず、母親と自分の区別がついていません。しかし徐々に区別がついてくるようになると、母親と離れているときに不安を感じるようになります。この「分離不安」を紛らわせるために、「移行対象」が必要とされる、とウィニコットは説いたのです。

大人だって、たまには
ぬいぐるみが必要です

Credit:The School Of Life

ウィニコットは「これは、子どもだけに限ったことではない」とも述べています。大人も日常的にたくさんの不安とストレスに晒され、本来の自分以上に「大人」であることを演じてしまっているのです。

そういったとき、ぬいぐるみと話すことは心の癒しになります。鏡に向かって自分に話しかけるとなんだかネガティブなことばかりが言葉に出てきてしまいますが、ぬいぐるみに話すと、不思議にも物事のポジティブな側面に目が向けられるようになるそうです。

自分だけのことですから、恥ずかしがることはありません。大人だって、いつも大人でいられるわけではないのです。すべての大人は「大きな子ども」でもあるのですから。

Licensed material used with permission by The School of Life
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