初心者にもおすすめ、ランニングより効率の良い脂肪燃焼トレーニング「HIIT」とは
運動が苦手だけどダイエットしたいという人には「HIIT (ヒット)」というトレーニングがおすすめ。1日5分からOK、運動後は、なんと24時間脂肪が勝手に燃え続ける夢のようなトレーニングなのです。
驚くかな、多くの女子が悩んでいる「セルライト」だって超スッキリするらしい。
人気パーソナルトレーナー・門脇妃斗未さんの著書『なかなか痩せない人ほど脂肪がどんどん燃える 燃焼系HIITダイエット』の中でも詳しく紹介している、おうちでできるHIITトレーニングの方法やコツをご紹介します。
パーソナルトレーナー。YouTubeやInstagram、Yahoo!などで、自宅でできるトレーニング動画を配信。2019年には、DMMオンラインサロンも開設し、ダイエット中の食事の相談なども行なっている。明るいキャラクターと、ユーザーに寄り添う指導が大好評。著書は「なかなか痩せない人程、脂肪がどんどん燃える 燃焼系HIITダイエット/PHP研究所」。愛猫は18歳のオス猫・GOちゃん。
HP:HIIT ME FIT
HIITってなんだ?
HIITとは、「High Intensity Interval Training」の略で、20〜60秒ほどの短時間・高強度の運動と、その半分である10〜30秒の休憩を繰り返していくエクササイズ。アスリートのスキル向上のためのトレーニングを研究していた、立命館大学・田端教授のグループが1996年に開発した「田端法」というトレーニングが有名で、その後海外を中心に爆発的に人気になったといわれています。
門脇さんとHIITとの出合いは、かつて海外のフィットネスブログを読んだ時だったそうですが、そこにあった内容はかなりハードでモチベーションが続かなかったそう。
そこで、HIITの仕組みを詳しく理解し、自分のエクササイズメニューとミックスさせたオリジナルのプログラムを確立。以前行なっていたスタジオレッスンにも取り入れてきたこのHIITの中でも、一番効果があり、運動に慣れている人はもちろん、初心者でも自宅で簡単に始められるよう独自にアレンジしたものを、著書の中では紹介しています。
“高強度の運動……”と聞くと少しハードルが高そうに感じますが、ポイントは「短時間」というところ。引き締まって健康的な体になりたい女性はもちろん、じつは初心者の方におすすめのトレーニングなんだとか。
HIITのさまざまな効果
なぜ「痩せる」のか?
運動中に筋肉が鍛えられる
脂肪をより効率よく燃やすためには、「筋肉」が必要。
ランニングやウォーキングなどの有酸素運動は脂肪をエネルギーとして燃焼していきますが、これだけでは筋肉を鍛えることはできません。
一方筋肉を鍛えられるのは無酸素運動。しかしハードな筋トレを長時間続けるのは難しいもの。短時間を繰り返すHIITなら、初心者でも筋肉を鍛えやすいのです。
運動後に脂肪燃焼が24時間続く
無酸素運動であるHIITでは、体は強い負荷に対抗して筋肉を傷つけ、修復しようとします。この修復過程で体の酸素供給量が高くなり、運動後は日常生活を送るだけでも有酸素運動をしている時と同じような状態に。これをEPOC(Excess Post-exercise Oxygen Consumption)効果といい、24時間続くといわれているのだとか。
セルライトや皮下脂肪にも効果的
セルライトができやすいのは、脂肪がつきやすく、筋肉が衰えやすい場所が多いもの。
セルライトに効くといわれるようなマッサージ器やエステなど、巷ではいろいろな方法がうたわれていますが、何を試しても効果がなかった門脇さんが、HIITを初めてからは太もものセルライトはほとんど目立たなくなり、お腹の皮下脂肪はみるみる落ちて引き締まった腹筋もうっすら見えるようになったそう。
「効果に即効性がある」というのも、HIITの大きな魅力だといいます。
呼吸が深くなり自律神経も整う
呼吸は自律神経と深く繋がっており、浅い状態が続くと肥満になりやすく、睡眠障害や取れない疲れ、不安感、PMSなどを引き起こす場合も。
HIITでは心肺機能が強化され、呼吸が深くなります。しっかり動いた後は体が自然にリラックスモードになり、自律神経も整うのだとか。
食べて痩せる体に変われる
心肺機能が強化されると、心臓から体の末端まで血液、酸素を送る力が強くなって、基礎体温を上げたり、免疫力を高めたり、疲れにくい体を作ったりもしてくれます。基礎代謝量もアップすることで、しっかり食べても痩せる体に変われるのだとか。
HIITをトレーニング初心者
にもおすすめしたい理由
道具不要、自宅で好きな時にできる
HIITトレーニングに特別な道具などはいりません。自宅で好きな時に、思い立ったらすぐできるから、もちろんノーメイクでも、メイク崩れも気にしなくてOK!
1回わずか5分と、運動時間が短い
門脇さんのHIITダイエットは、6つのコースを紹介していますが、どれも1セット5分(休憩含む)。運動が嫌いな人でも、このくらいなら頑張れそうですよね。
行うエクササイズは動きがシンプル
HIITのメニューに決まりはありませんが、門脇さんのHIITメニューに難しい動きはありません。シンプルでも効率的に効果が得られるエクササイズになっているので、お手本を真似するのが苦手で挫折してしまう人でも大丈夫。
HIITダイエットのやり方と
ルール
20秒動いて20秒休む
基本的に20〜60秒ほどの短時間・高強度の運動と、その半分である10〜30秒の休憩を繰り返していくHIIT。
門脇さんオリジナルHIITダイエットは、20秒動いた後、20秒の休憩。この間に休憩と次の用意もします。
全力で動く
各種目、20秒ずつ行いますが、この20秒間はできるだけ全力で動きます。
息を強く吐く
力むと呼吸が止まりがち。お腹をへこませて息を強く吐くように意識を。
水分補給する
20秒の休憩中、また運動の前と後には水分補給も忘れずに。
やってはいけない時、やってはいけない人
誰でも、いつでもどこでも始められて、即効性のある夢のトレーニング「HIIT」ですが、妊娠中や妊娠の可能性がある人、体調が優れない人などは行なわず、高血圧や心臓疾患などの持病がある人も医師に相談を。
もちろん、エクササイズの途中で痛みや不調を感じた時も、無理をせずに中断するなどして、楽しくできる範囲でがんばりましょう。
自宅でできる
HIITダイエット
門脇さんの著書では、自宅でできる6つのHIITを紹介しています。
それぞれスクワットやスパイダー、プッシュアップにランジなど、トレーニング経験者には馴染み深く、初心者でも難しくないメニューの組み合わせて構成されており、効果的な方法を、NG例も紹介しながら丁寧に解説しています。
トレーニングやダイエットに関する素朴な疑問に答えるColumnもあって、読んでいるとなんだか勇気付けられたりモチベーションもアップ。
また、YouTubeチャンネル「HIIT ME FIT」では、本で紹介しているエクササイズ「8weeks HIIT challenge」の動画を配信中なので、本の解説と合わせて見れば、よりわかりやすく自宅HIITに取り組めるはず。
「これまでなかなか痩せないと悩んできた人ほどぜひトライしてみて。長い間運動から離れていた人は、自分のペースで大丈夫。その場で“足踏み”からスタートし、始めようと思い立ち上がった自分に感謝しよう」
基本の脂肪燃焼コース
まずは基本の動きを覚えましょう。スクワット、プランク、ジャンプ、テーブルトップリーチの4種。
下半身強化コース
大きな筋肉を狙って引き締まった美脚へ!ランジ・キックバック、ワイドスクワット・ジャンプなど8種。
背中・体幹強化コース
内側から引き締まったラインに!カテピラウォーク、ドルフィン・プランク、エルボプランク・ローイングなど8種。
わき腹集中コース
腰回りの脂肪を燃やして、キュッとくびれたウエストに!スタンディング・ニータッチ、スパイダー、ツイストキックなど8種。
二の腕集中コース
引き締まった美しい腕、脇の下までスッキリ!テーブルトップ・トゥタッチ、シングルレッグ・ディップス、ライイング・プッシュアップなど8種。
全身超燃焼コース
全身の余分な脂肪を燃やす仕上げのHIIT!バウンドスクワット・ジャンプ、プランク・スクワット、マウンテンクライマーなど8種。